私がダイソーに立ち寄った際、偶然見つけたのが税込550円の「マルチツール」でした。今回は、このマルチツールについて、実際に手に取って使ってみた感想をレビューしていきます。
マルチツールといえば、ビクトリノックスやレザーマンに代表される、ナイフやドライバーなど複数の機能がひとつにまとまった道具を思い浮かべる方が多いでしょう。このダイソーのマルチツールも、レザーマンと同じ「マルチプライヤー型」のスタイルを採用しています。
14種類の機能を搭載したマルチツール
ダイソーのマルチツールには、以下の14種類の機能が搭載されています。
- ペンチ(ワイヤーカッター付き)
- 鱗落とし
- 釣り針外し
- 定規
- ミニナイフ
- プラスドライバー
- マイナスドライバー(3mm、4.3mm、5.5mm)
- 栓抜き
- のこぎり
- ヤスリ
- 缶切り
サイズは折りたたんだ状態で「長さ約10cm×幅約4cm×高さ約2cm」、重さは約220g。男性の手のひらに収まるコンパクトなサイズ感です。
外観も、550円という価格を考えると驚くほどしっかりしており、パッと見ただけでは千円以上に見える仕上がりです。
実際に使ってみてわかったこと
まず、メインのペンチはしっかりとした作りで、がたつきもなく好印象でした。ワイヤーカッターも期待通りの性能を発揮してくれます。
一方で、ミニナイフとのこぎりについては、実用性はほぼ期待できません。のこぎりは小さな角材ですら切断が難しく、ナイフもペーパーナイフ程度と考えた方が良さそうです。刃を研げば多少改善されるかもしれませんが、わざわざ手間をかけるほどのものではないと感じました。
ドライバー類は問題なく使用可能ですが、本体がゴツいため取り回しには少しコツが必要です。缶切りや栓抜きも「なんとか使える」といったレベル。ヤスリは普通に使える印象でした。
なお、鱗落としと釣り針外しについては、私は釣りをしないため評価が難しいところです。気になる方は、釣りを趣味にしている方のレビューも参考にすると良いでしょう。
ダイソーマルチツールの総評
このダイソーマルチツールは、実質「折りたたみペンチ+ワイヤーカッター」として捉えるのが現実的だと思います。この2つの機能だけでも、550円なら十分に元が取れるクオリティです。
ただし、マルチツールの本来の役割――特に災害時などの緊急時に本気で使う道具として考えるのであれば、より信頼できるメーカー製品を選ぶべきでしょう。たとえば、レザーマンのマルチツールは安価なモデルでも1万円前後、本格的なものなら2~5万円台と価格帯も大きく異なります。
道具は、いざという時に命や安全を守る可能性もあるもの。多少コストをかけてでも、品質に妥協しない選択をすることを私はおすすめしたいと思います。
今回、ダイソーのマルチツールを試してみたことで、私自身も「次回はちゃんとしたものを購入しよう」と改めて感じました。近いうちに、実際に使えるレベルのマルチツールを手に入れ、またレビューしたいと考えています。