
電車に乗っていると、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
座席で大きく足を広げて座る人。その光景を目にするたび、「またか...」とため息をついてしまう人も少なくないでしょう。
私も、毎日電車に乗る生活を送っているので、かなりの頻度でこの光景を目にします。特に年齢は関係なく、若い人からご年配の方まで、実にさまざまな人がこの座り方をしています。
なぜ、このささやかな光景が私たちの心をざわつかせるのでしょうか。それはきっと、私たちの心の中にある「公共の場でのマナー」という意識と、目の前の現実とのギャップに違和感を覚えるからに他なりません。
この記事では、そんな「電車での足広げ座り」について、その背景や、私たちがどう向き合えばいいのかを、少し深掘りして考えていきます。
迷惑行為?それとも個人の自由?
電車内で足を広げて座る行為は、見る人によっては「迷惑だ」と感じられることが当然のようにあります。
特に隣に座ろうとする人にとっては、パーソナルスペースが狭くなるため、不快に感じたり、座ることすらためらってしまうかもしれません。
しかし、なぜそのような座り方をするのでしょうか。その理由は一つではありません。
まず、体の構造からくる理由が考えられます。一般的に、男性の体の構造上、骨盤の形から足を広げた方が楽に感じるという説があります。
無意識のうちに、最も体が楽だと感じる姿勢を取っているのかもしれません。
日頃から気を付けていないと、癖になってしまい、どこにいてもこの座り方になってしまうこともあるでしょう。
また、精神的な側面から見ると、防衛意識の表れであるという見方もあります。自分の領域を広く取ることで、無意識に自分を守ろうとしている状態です。
精神的に余裕がない時ほど、このような姿勢になりやすいとも言われています。例えば、仕事で疲れていたり、何か悩みを抱えていたり、心にゆとりがない状態の時、人は自分を守ろうとします。
その結果として、物理的に自分のスペースを確保しようとする行動が、無意識のうちに表れているのかもしれません。
一方で、まったく悪気がない人もいます。「少しぐらいはみ出してもいいだろう」「別に誰にも迷惑をかけていない」と、心の底からそう考えているのかもしれません。
そのような人は、周りの目をあまり気にしない、強い精神力を持っていると言えるでしょう。しかし、電車は多くの人が利用する公共の場です。
だからこそ、周りの人への配慮が求められるのです。
自分の快適さだけを追求するのではなく、周囲との調和を意識することも、大切なマナーの一つと言えるでしょう。
「足広げ座り」についての個人的な思い
若い頃は見かけるたびにイライラしていましたが、最近はあまりイライラしなくなってきました。
ただ、若い人がやってたら「頭悪いんだろうな」、私と同じ中年なら「いい年して終わってるな」、お年寄りなら「年を取っただけで偉いわけじゃないよ?」と思って見てます。
社会人が公共の場所ではマナーを守るのは当然で、それが出来ないなら電車ではなく自分の車で移動すれば良いだけです。
会社、学校に行くのに車通勤が出来ないというのであれば、マナーを守ればいいだけです。ただそれだけのことが出来ないのであれば座らずに立ちましょう。
パーソナルスペースを守りたい人も、程よい空間のある場所で立ちましょう。
自分を強く見せたい、偉そうにしたい、そんな人はリムジンでも買ってシャンパンでも飲みながら王様のように移動してください。
本当に強い人は、そんなしょうもないことはしません。本当に偉い人も同じくです。
コンデションによっては難しい時もありますが、そうでもなければ子供でも守っていることを大人が守れないというのは本当にダサいと思います。
穏やかな電車時間を過ごすためのヒント
もしも、電車内で「足広げ座り」をする人に遭遇してしまい、不快に感じた時は、どうすればいいのでしょうか。無理に我慢したり、イライラしたりする必要はありません。
自分自身が穏やかに過ごすための行動を取ることが、何よりも大切です。
まず、一番手っ取り早い解決策は、その場から離れることです。自分が不快な思いをするくらいなら、別の車両に移動したり、いっそ立って過ごすのも良い選択です。
満員電車で移動が難しい場合は、足元を意識的に見ないようにし、スマホを見たり、遠くの景色を見るなどして、視界に入れないように工夫します。
あるいは繰り返しになりますが、心の中で「頭悪いな…」とつぶやいてみるのも良いかもしれませんね。
私はその場から離れて視界に入らないようにしています。精神衛生上、イヤなものは見ないに限りますし。
魅力的な男性は、マナーもエレガント
個人的に、足広げ座りをする人は男女関わらず敬遠されるのではないかと思います。
私の場合は、指摘できる程度の間柄であればやんわりと伝えます。そうでない場合は今後の距離感を遠ざけて、出来るだけ関わらないようにします。
もちろん中には良い人もいるので、それだけで全てが決まるわけではありませんが、自分の体をコントロールできない、周りへの配慮ができない、というのは印象としてかなりマイナスです。
歳を取るにつれて、動きや仕草には丁寧さが必要となっていきます。ガサツなままだと若い時以上に下品に見えてしまうからです。
座る姿勢ひとつで、その人の印象は大きく変わります。もしも、今「足広げ座り」が癖になっていると感じた人は、少し意識して改善してみるだけで、周りからの見え方が変わってくるかもしれません。
終わりに
電車での「足広げ座り」という、ささいな出来事から、人の心や社会のマナーについて考えてみました。私も含めて誰もが完璧ではありません。
大切なのは、周りの人への配慮を忘れずに、日々を穏やかに生きること。そして、心にゆとりを持つこと。
これからも、心身ともに健康で、美しい姿勢を保ちながら、電車時間を快適に過ごしていきたいですね。
