最近、AIの進化が目覚ましく、Webの世界も大きく変わってきました。そんな中で、「ブログで稼ぐのはもう無理じゃないか？」という声がよく聞かれます。結論から言うと、ブログだけで生活していくのは、正直かなり厳しい時代になったと言えるでしょう。
でも、趣味として、または副業としてブログを続けたいと思っている方も多いはずです。これまでの経験から見えてきた、AI時代におけるブログのあり方や、個人がWebメディアを運営していく上での新しい考え方について、リアルな意見をお伝えします。
AI時代がもたらしたブログ運営の「現実」
かつては、ブログを書けば書くほど検索流入が増え、収益も伸びるという時代がありました。しかし、今は状況が大きく変わっています。その最大の理由は、AIによる検索エンジンの変化です。
ご存知の通り、Googleなどの検索エンジンは、ユーザーの質問に対してAIが直接答えを提示するようになっています。例えば、「〇〇の作り方」といった簡単な情報であれば、検索結果の最上部にAIが要約した答えが表示されます。これにより、ユーザーはわざわざ個別のブログ記事にアクセスする必要がなくなってしまいました。
これは、私も含めたブログ運営者にとって大きな打撃です。なぜなら、これまで収益の柱だった検索流入が激減してしまうからです。ブログの収益は、主に広告のクリックや商品購入、アフィリエイト報酬で成り立っています。ユーザーがブログにたどり着かなければ、これらの収益を得る機会もなくなってしまいます。
特に、ニュースや製品のスペック、一般的な知識など、事実に基づいた情報を提供するタイプのサイトは、AIによる回答の影響を強く受けています。運営する音楽関連のサイトも、以前は安定したアクセスがありましたが、最近は明らかに減少傾向にあります。
ブログで「稼ぐ」ことから、「続ける」ことへのシフト
こうした状況を踏まえると、「ブログで大金を稼ぐ」という目標は、現実的ではなくなってきていると言わざるを得ません。特に、ライターを雇って記事を量産するような大規模なメディア運営は、人件費やサーバー代などのコストもかさむため、運営自体が難しくなっているのが現状です。
しかし、「ブログで生活する」のではなく、「ブログを続ける」ことを目的とするなら話は別です。私は2つのブログを運営していますが、年間のサーバー代やドメイン代を合わせても2万円程度です。このくらいのコストであれば、趣味の範囲内で十分に賄うことができます。
趣味としてブログを続けることには、金銭的な収益以上の価値があります。自分の好きなことや得意なことを深く掘り下げ、それを言葉にして発信する喜びは、何ものにも代えがたいものです。また、同じ趣味を持つ人たちとつながったり、新しい発見があったり、ブログはあなたの人生を豊かにしてくれるツールになります。
AIは、あくまで事実を整理して提示するツールです。しかし、「自分の経験」や「自分の視点」は、AIには生み出せません。ブログで稼ぐことが難しくなった今だからこそ、自分の個性や独自の価値観を存分に発揮するチャンスだと考えることもできます。
AI時代に生き残るためのWebメディア運営戦略
ブログで収益を得るのが難しくなったからといって、完全に諦める必要はありません。むしろ、この変化をチャンスと捉え、新しい戦略を立てることが重要です。
1. AIでは書けない「あなたの物語」を紡ぐ
AIが得意なのは、客観的な事実に基づいた情報です。しかし、AIには「感情」や「体験」はありません。だからこそ、読者の感情に訴えかけるコンテンツを作る必要があります。
例えば、
- 旅行で訪れた場所の、写真だけでは伝わらない空気感や香り
- 子育てで奮闘したからこそ書ける、リアルな体験談
- 長年続けている趣味の、失敗談やマニアックな知見
といった、自身の人生から生まれる物語は、AIには決して真似できません。こうしたコンテンツは、読者の共感を呼び、単なる情報収集ではない「読み物」としての価値を生み出します。
2. SEOに頼りすぎない「集客チャネル」の多角化
これまでのブログは、検索エンジンからの流入（SEO）に依存しがちでした。しかし、AIによって検索流入が減ることを考えると、別の集客方法を確保しておくことが不可欠です。
- SNSの活用：X（旧Twitter）やInstagram、Facebookなどを使って、ブログ記事の要約や日常の出来事を投稿することで、フォロワーを増やし、ブログへの導線を確保します。
- メールマガジン：ブログのファンに向けて、限定情報や最新記事の情報をメールで配信し、リピーターを増やします。
- YouTubeやポッドキャスト：ブログの内容を動画や音声にすることで、新たな層の読者（視聴者）を獲得できます。
YouTubeの動画も、最近は機械的に作られたものが増えている印象があります。しかし、だからこそ、自身の声や個性が光る動画は、多くの人々に響くはずです。
3. 「趣味」を追求し、専門性を高める
AIは、あらゆるジャンルの情報を網羅できますが、その精度はまだ不十分な場合も多いです。特定の分野に特化し、専門性の高いコンテンツを提供することで、AIにはない「信頼性」を確立できます。
例えば、
- 特定のガジェットに特化し、徹底的に使い込んだレビュー記事
- 一つの楽器の演奏法に絞った、深掘りした解説
- 特定の地域に限定した、地元民しか知らないような情報
など、ニッチな分野であればあるほど、あなたの専門性が際立ち、読者にとって価値のある情報源となります。
おわりに
AI時代になっても、ブログは「自分を表現する場所」として、その価値を失うことはありません。確かに、ブログだけで稼いでいくのは難しいかもしれません。でも、趣味として、そして人生を豊かにするためのツールとしてブログを続けていくことは、まだまだ可能です。
私は、このブログが1000記事くらいになるまでは頑張ってみようと思っています。現在200と少しなので、あと800くらいですか…まだまだ先は長いですね。
今後、ブロガーさんも減っていくと思いますが、私はまだまだ頑張っていくので、よかったらアクセスしていただけると嬉しいです。
