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日本のサービス業は終焉を迎えたのか? 働き方と未来を考える

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最近、個人的に強く感じるのは、日本のサービス業が終焉を迎えつつあるのではないか、ということです。これは特定のデータに基づいた話ではなく、日々様々な店や施設を利用する中で、肌で感じる実感です。飲食店、美容院、アパレルショップ、スーパーマーケット。どんな場所に行っても、人手不足の空気を感じることが多くなりました。スタッフの数が明らかに足りていなかったり、サービスが行き届いていなかったりする場面に遭遇するたびに、この国のサービス業もかなり疲弊しているのだと感じさせられます。

人が足りないということは、サービスの質が低下することに直結します。結果として客足が遠のき、売り上げが落ち、最終的には閉店に追い込まれるという悪循環です。もちろん、その背景には様々な理由があるのでしょう。しかし、私が特に気になるのは、一部の例外を除いて、スタッフの年齢層が上がってきているように見えること、そして若い働き手が定着しにくい現状です。

なぜ若者はサービス業から離れていくのか

今の若い人たちは非常にシビアで、自分の労働に見合わない待遇には敏感です。雇用契約と実際の業務内容が違っていたり、サービス残業が常態化していたりするような職場からは、すぐに離れていきます。これはある意味、健全なことだと思います。かつて私が社会に出た頃は、いわゆる就職氷河期でした。「お前の代わりはいくらでもいる」と言われ、安い賃金で長時間こき使われるのが当たり前のような時代でした。それに比べれば、今はホワイトな働き方が浸透しつつあるのかもしれません。

それでも若者が集まらないのは、多くのサービス業が未だに労働環境や賃金体系に課題を抱えているからではないでしょうか。特にアルバイトやパートとして働く人たちにとって、ルーティンワークが多いとはいえ、質の高いサービスを提供するには能力や経験が必要です。しかし、その貢献が十分に評価されているとは言えません。

現在の日本では、物価が上昇しているにもかかわらず、賃金はなかなか上がりません。雇用する側も厳しい状況にあるのは理解できますが、それにしても労働に見合った賃金が支払われていないケースが多すぎます。良い人材はより良い条件の職場へと流れていき、結果として人手不足はさらに深刻化します。

無人化・省人化だけでは解決しないジレンマ

この人手不足の解決策として、多くの企業がロボットによる配膳や自動精算機、タブレットでの注文など、無人化・省人化を進めています。確かに、これによりスタッフの負担は軽減されるでしょう。しかし、これにも課題はあります。

まず、こうしたシステムを導入するには多額の費用がかかります。中小企業にとっては大きな負担となり、マンパワーに頼らざるを得ないのが現状です。また、テクノロジーに不慣れな高齢者の方などは、タブレットでの注文に戸惑うかもしれません。そういった方々からすれば、「年を取ったら外食もできないのか」と感じるかもしれません。

さらに、最近は外国人労働者に頼る店舗も増えています。もちろん、多様な人々が働くことは良いことですが、言葉の壁があることで、コミュニケーションがスムーズにいかない場面も少なくありません。それが敬遠され、客足が遠のく原因になる可能性も否定できません。

未来のサービス業を考える上で大切なこと

この悪循環を断ち切るにはどうすれば良いのでしょうか。私個人の考えとしては、まず事業主側が、労働基準法をきちんと守り、従業員を不当なハウスルールなどで縛らないことが大前提だと思います。そして、労働に見合った賃金を支払うこと。それができないのであれば、事業として立ち行かないのは仕方がないことです。

もちろん、それだけでは片付けられない複雑な問題が絡み合っているのも事実です。しかし、会社を運営する経営者は、目の前の小銭を拾うのではなく、働く人たちの幸せを考え、未来を見据えるべきではないでしょうか。これまでの日本のサービス業は、賃金が安くても真面目に働く人々の善意に支えられてきた側面が強いです。しかし、時代は変わりました。今の若い世代は、労働に見合わないものには見向きもしません。

働く人が幸せになれるような環境を整えること。それが、結果として質の高いサービスを提供し、顧客満足度を向上させ、事業を成功させるための唯一の道なのではないでしょうか。

おわりに

日本のサービス業は、今、まさに崖っぷちに立たされているように感じます。安いだけのサービスはもう成り立ちません。安易に人を使いつぶすような企業は、結局は顧客からも見放され、淘汰されていくでしょう。

私たちができることとして、サービス業に従事している方々に敬意を払い、なるべく迷惑をかけないように利用することです。そして、働く人たちが適正な評価を受け、幸せに働ける社会になっていくことを願うばかりです。

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