
私はタバコを吸わない人間です。そして、正直に言ってしまえばタバコの煙や匂いは苦手です。今回は、そういった個人的な感情も交えつつ、今の時代、タバコを「やめる」ことがどれほど大きなメリットをもたらすのかを、経済、健康、そして最も重要な「臭い」の視点から冷静にお話ししていきたいと思います。
現代社会では、喫煙を取り巻く状況が大きく変化しています。私が40代後半になった今、街中でタバコを吸っている人はかなり減ったという印象です。実際、日本の喫煙率は年々減少傾向にあり、男性の喫煙率が83.7%とピークだった1966年頃と比べると、今は全体の喫煙率が15.7%程度にまで下がっています。この数字は、喫煙者がすでに「マイノリティ(少数派)」となっていることを示しています。
この変化の背景には、健康増進法などの施行による受動喫煙を防ぐための規制強化があります。喫煙できる場所が限定され、ほとんどの公共の場や職場では原則禁煙となりました。私の住む大阪などでも、歩きタバコへの規制が強化されており、今後ますます喫煙できる場所は減っていくでしょう。社会全体が「タバコを吸わないこと」を標準とし始めているのです。
大阪も万博を機に、市内は歩きタバコだけでなく、立ち止まっての喫煙や、自転車・バイク乗車中の喫煙が禁止となりました。
年間22万円は衝撃!タバコ代の経済的な負担を考える
タバコをやめた方がいいという理由の中で、私たちが最も直面しやすいのが「経済的な負担」です。
私がまだ、父のお使いでタバコを買いに行ってもOKだった幼い頃、タバコは一箱200円程度でした。それが今、紙巻きタバコや加熱式タバコは一箱580円から600円程度で販売されています。
では、これが年間でどれくらいの出費になるのかを試算してみましょう。現在の喫煙者の全国平均は、1日あたり約20本、つまり1日1箱吸う計算です。仮に一箱600円として計算すると、以下のようになります。
600円×365日=219,000円
毎日1箱吸うと、年間で約22万円がタバコ代として消えていく計算になります。これはかなり衝撃的な金額ではないでしょうか。
22万ですか…個人的な欲しいものとしては、フェンダーのストラトか新しいノートPCが手に入りますね。
さらに、海外のタバコの価格は非常に高価です。オーストラリアで一箱3,147円という国もあるほどです。仮に毎日一箱吸うとしたら、年間で100万円以上かかる計算になります。さすがにこれほどの金額になると、もはや石油王でもないと毎日気軽に吸えないジョークの領域に入ってきてしまいます。
日本のタバコ価格も今後、海外並みに高騰する可能性は十分に考えられます。この22万円を毎月、少額でも良いのでNISAなどの口座に突っ込んでおけば、将来的に健康とお金の両方が増えていく、というポジティブな結果につながります。
とか偉そうに言ってますが、私もコーラ中毒者なので、我慢した分を投資に回せば多少はマシな将来設計も出来るというものなんですけどね。
タバコの「臭い」はダークマター!非喫煙者が感じる不快感の正体
経済的な話や健康被害の話は置いておき、ここからは私が個人的にタバコを嫌う理由の最大のところ、すなわち「臭い」について、率直にお話しさせてください。タバコの臭いは、非喫煙者にとっては本当に強烈です。
匂いの問題:非喫煙者が最も苦手とするもの
私がタバコで一番苦手だと感じるのは「匂い」です。これは紙巻きタバコだけでなく、今増えている加熱式タバコにも言えることです。
紙巻きタバコは、燃焼による特有の刺激臭があり、喫煙者が吐き出す「吐息」は本当に強烈な臭いです。これは失礼を承知で言わせていただきますが、地獄のような、もはや「ダークマター」と呼んでも差し支えないほどの不快臭です。その臭いをまとったまま、人と接するのはマナーとしてあまり良くありません。非喫煙者は、会話の内容どころではなくなってしまう場合があります。
加熱式タバコも「大丈夫」ではない
「加熱式タバコなら匂いが少ないから大丈夫」と思われがちですが、非喫煙者からすると、あの独特の「湿気たような」あるいは「焦げたような」臭いも十分に臭いのです。吸った直後の匂いは、加熱式であってもはっきり分かります。
臭いというのは、非常に個人的で感覚的なものですが、清潔感やマナーが重視される現代において、この「臭い」は人間関係や社会生活において大きなハンディキャップになり得ます。「臭い人はモテない」という現実的な問題にもつながってしまうわけです。タバコの臭いは服や髪にも染みつきます。つまり、喫煙者の方は、意識しないうちに、常に周囲に「不快な匂い」を撒き散らしてしまっている可能性があるということを、ぜひ心に留めておいてほしいのです。
社会的マナーとストレスフリーな未来へ
さらに深刻なのは、一部の喫煙者によるマナー違反です。道端にポイ捨てされた吸い殻は、火災のリスクや、子どもやペットが誤って口にする危険性があります。大人のマナー違反の尻拭いを、子どもたちが清掃活動でしている光景を見た時、私は大きなショックを受けました。ルールを守らない人がいると、その行為を規制するためにルールはどんどん厳しくなっていきます。
タバコをやめることは、経済的・健康的なメリットだけでなく、この「臭い」の呪縛から解放され、人付き合いがより円滑になるという、計り知れないメリットをもたらしてくれます。
タバコを吸っていると、常に「どこで吸えるか」「いつ吸えるか」を気にしなければなりません。タバコをやめることで、これらの「見えないストレス」から解放され、時間も心も自由になります。年間22万円というお金が手元に残り、健康診断の結果に怯えることもなくなり、人から「臭い」と思われる心配もなくなります。
「やめる」決断をするなら、「今」が最適です。この機会に、タバコのない、より自由でクリーンな未来を選択してみてはいかがでしょうか。
