
このブログを立ち上げてから、おかげさまで約2年が経ちました。始めた当初から比べると、最近は更新頻度が少し落ちてしまっているのは事実です。それに加えて、世の中は今、AI検索の時代へと急速にシフトしています。多くの答えがAIによって即座に提供されるようになり、個人ブログへのアクセスは、以前よりも減り気味だと感じています。もちろん、これまでの記事数からすれば「危機的」というほどではないのですが、正直なところ「もう少しアクセスが欲しいな」という気持ちは常にあります。
アクセスを増やすための方法は、わかっているようで、掴みきれない部分もあります。ただ、私自身、あまりにもセンセーショナルで、いわゆる「炎上」に繋がりかねないような、偏った記事は書きたくないんです。血の気の多いブログを目指しているわけではなく、自分の意見を述べつつも、読んでくれる方が穏やかな気持ちで情報を得られるような場にしたいと思っています。
そう考えると、アクセスを意識しつつも、自分のスタイルを保った記事を書くためにどうすべきか。そこでつくづく感じるのが、ブログもYouTubeもそうですが、やはりマジョリティ(多くの人が関心を寄せるもの)が圧倒的に強いということです。
私のブログでも、やはりアクセスが集中するのは、ダイソーやスリーコインズ、スタンダードプロダクツ、セリアといった、いわゆる100円ショップや300円ショップで手に入る雑貨に関する記事です。
なぜ、これらの「手の届きやすい価格帯」の雑貨が注目を集めるのか。それは単純に、手に入りやすさに尽きると思います。これらの店舗は全国どこにでもあり、商品の価格も気軽に試せる範囲です。もし「これは良さそうだ」と思えるアイテムがあれば、近くのお店にすぐに買いに行けるという利便性が、検索行動に直結しているのでしょう。特にスタンダードプロダクツやダイソーの「ハイレゾイヤホン」のように、価格以上の価値が話題になる商品は、非常に根強い人気があります。
服やガジェットにも共通する「価格」と「普及率」の法則
この法則は、雑貨以外にも当てはまります。
例えば、ファッションアイテム。今、YouTuberの方々の間でも強いのは、ユニクロ、GU、無印良品といったブランドでしょう。これらのブランドは、手の届きやすい価格帯(GUなど)から、手頃で質の良いベーシックアイテム(ユニクロ、無印良品など)を提供しており、多くの人の日常に溶け込んでいます。最近では、実用的な安価な商品を展開するワークマンも非常に勢いがあります。
私自身、ユニクロの服を記事にすることはありますが、限定品やコラボアイテムを扱うことが多いため、情報が古くなりやすく、アクセスが持続しにくい傾向があります。しかし、ユニクロには定番として長く愛され続けるロングセラーアイテムも多数あります。そういったアイテムに焦点を当てれば、安定したアクセスを期待できるようになるはずです。
一方、私が最近取り上げるようになった、アヴィレックスやヒューストンといった、いわゆる「普通」のメーカーの服は、ファストファッションではないため価格帯が上がり、それに伴ってアクセス数はユニクロなどと比べると落ちてしまいます。
つまり、ブログのアクセスを伸ばすためには、「手に入りやすい価格帯」で「広くお店が展開されている(誰もが手に入れられる)」というマジョリティ要素が強いことが非常に重要だと改めて痛感しました。
これは趣味性の高いアイテムにも当てはまります。私がいくつか書いた腕時計の記事の中で、圧倒的にアクセスが強いのは、やはりチープカシオに関するものです。安価で手に入りやすく、カスタムの楽しみもあるチープカシオは、検索の需要が高いのです。逆に、シチズンのプロマスターのような、腕時計としては手頃でも最低6〜8万円クラスの価格帯になると、検索ボリュームが小さくなり、アクセスは伸びにくい結果となりました。
安価で広く出回っているアイテムのレビューや、それを使ったメンテナンス、カスタムなどの記事は、読者の購買行動や好奇心をダイレクトに満たすため、アクセスを稼ぎやすいと言えるでしょう。
ミニマリズムの難しさ:レッドオーシャンをどう生き抜くか
さて、このブログのメインテーマとして最初期に掲げていたミニマリズムについてはどうでしょうか。
ミニマリストを称するブロガーやYouTuberは非常に多く、この分野はすでにレッドオーシャンと化しています。「ミニマリスト○○」といった名前で活動されている方も多く、単に「ミニマリスト」や「ミニマリズム」をテーマにしただけでは、なかなか注目を集めにくい状況です。
ミニマリズムとは、単にモノの量を少なくすることではなく、「自分に必要なものだけを厳選し、無駄なものを削ぎ落とすことで、本当にやりたいことに集中できる環境を作る」という考え方です。この定義は非常に広いのですが、コンテンツとして埋もれないためには、よほどエクストリームで特異なスタイルにしないと、多くの関心を集めるのは難しいと感じています。
例えば、有名ミニマリストの方が実践されているような、持ち物を極限まで減らしたライフスタイルは、コンテンツとしては非常に魅力的です。しかし、多くの一般の方にとっては、それをそのまま実践するのは難しいでしょう。最近流行の「ゆるミニマリズム」は、非常に快適なライフスタイルだとは思いますが、コンテンツとしては「単に部屋が片付いているだけ」「シンプルライフではないか」と見なされやすく、パンチに欠ける側面があります。
私自身、ミニマリズムを生活に取り入れている男性ですが、趣味の道具などは所有しており、一般的な目線から見れば「ミニマム」とは言えないかもしれません。そのため、エクストリームなミニマリズムで数字を稼ぐのは現実的ではないと考えています。
もし、これからミニマリズムをテーマにコンテンツを作るのであれば、単なる「持たない生活」ではなく、特定の分野に特化し、例えば「ガジェット×ミニマム」や「仕事道具×ミニマム」といった切り口で、その深さや利便性を追求する必要があるでしょう。
目の前の「一人」を大切にするための今後のコンテンツ戦略
この2年で、アクセスを稼ぎやすいのは「安価で手に入りやすいマジョリティな商品」であることは理解できました。しかし、それだけに特化したサイトにするつもりはありません。例えアクセスが少なくても、私が「これは良いものだ」「世の中に知られていないけれど、きっと誰かの役に立つ」と思ったものは、今後も積極的に取り上げていきたいと考えています。
もちろん、ブログを運営する以上、アクセス数は重要です。今後は、AIの活用も含め、効率的に記事を作成しつつも、最終的には「目の前の読者一人」が読んで、心から「面白い」「役に立った」と思えるような、中身の詰まったコンテンツ作りを続けていきたいと思っています。
具体的に、今後力を入れていきたいコンテンツの方向性は以下の通りです。
1. ガジェット・修理・メンテナンス
ガジェットは、私が記事を書くのが特に好きな分野です。新しいガジェットのレビューだけでなく、修理、メンテナンス、カスタマイズといった「手を動かすコンテンツ」は、読者の興味を引きやすいでしょう。特にデジタル機器は、ミニマムであるほど便利になるという側面も持ち合わせています。
2. EDC(Every Day Carry)の追求
EDC、つまり「毎日持ち歩くもの」の選定は、今の時代に非常に重要だと考えています。スマートフォンが万能になった反面、それが使えなくなった時の備えや、日々の生活をより便利にするための小さなアイテムの組み合わせは、常に追求する価値があります。
私のEDCは、「高すぎず、手頃でありながら、コストパフォーマンスと性能を両立したアイテム」にこだわっています。さらに、ダイソーやスリーコインズといった、安価なアイテムだけで構成しても十分に役に立つEDCパッケージも提案していきたいと思っています。これは、「手に入れやすさ」と「利便性」を両立する、検索に強いテーマになるはずです。
3. ミニマリズム・シンプルライフの適正化
ミニマリズムという言葉の「旬」は過ぎたかもしれませんが、よりシンプルで快適な生活を目指す姿勢は変わりません。今後は、極端なミニマムではなく、「自分にとってちょうどいい所有量」や「モノのコスト(時間や維持費)」といった視点から、シンプルライフの適正化について考えていきます。また、海外のミニマリズムのトレンドなど、新しい情報をわかりやすく伝えるリサーチ記事も継続して提供していきます。
4. 音楽とサブカルチャー
実はもう一つ音楽系のブログを運営しているのですが、そちらとは別に、このブログでもライトな切り口で音楽や機材に触れていきたいと思っています。
そして、かつて熱中していたアニメや漫画などのサブカルチャーについても、今後は少しずつ触れていくつもりです。単に「可愛い」「萌える(今時の人は使わないですかね)」といった感想ではなく、かつての作品を振り返る「懐かしさ」や、今の作品との比較といった、インターネット老人会的な視点も含めた記事も書いていこうと思います。
まとめ
元々、このブログは「シンプルでオシャレなもの」を目指していましたが、私自身が「オシャレ」というタイプではないので、その路線は諦めました。これからは、私の「好き」や「こだわり」が詰まった、雑多で奥深い、それでいて誰かの役に立つコンテンツを目指して、引き続き楽しんで運営していきます。これからも、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。